パイプカットとは
精子の通り道である精管を切断し、その端を糸で縛る精管結紮術です。手術終了後1ヶ月が過ぎて精液検査を受け、精子が出てこないことを確認したら、避妊をする必要がなくなります。
二度と精子が出てこない状態にする手術であり、精管の再吻合は可能とはいえ難易度のとても高い手術です。また、再吻合が成功しても通常の方法で妊娠をすることはほとんどできません。そのため、パイプカットは将来的に二度と子どもができない状態になることをしっかりご理解いただいてから受ける必要があります。
当院のパイプカット
1箇所切開法を行っています。
陰嚢の皮膚切開と、精管の処置の際に局所麻酔を使用しますので、手術中の痛みはほとんどありません。陰嚢正中のシワ(縫線)に沿って1-2cm程度の小切開を行いますので、術後の傷は目立ちません。皮膚と精管以外の剥離をほとんど行わない低侵襲な方法の手術で、手術の所要時間は20ー30分程度です。術後の傷がよりきれいになるように2針の縫合を行いますが、抜糸は必要ありません。
条件とご予約
子どもを将来も絶対に希望することがない方のみが手術を受けられます。
下記ボタンよりダウンロードされた手術同意書を、手術当日にご持参いただきます。
配偶者がいる場合には、ご本人と配偶者の双方がご署名捺印してご持参ください。
ご本人と配偶者の双方がご署名捺印してご持参ください。
なお、配偶者がいない方の場合、『配偶者のサインは』不要です。
手術までの流れ
Step1WEB予約で指定された日にご来院いただきます。
- パイプカットについてご説明し、ご本人が手術を受ける意志を持っているかどうかを確認します。
- 手術の内容や起こる可能性のある合併症についてご説明します。
- 手術内容や合併症についてしっかりご理解いただいたことを確認します。
- 上記の手術同意書を確認させていただきます。
- なお、配偶者がいる方の場合には、ご本人と配偶者の署名捺印がある手術同意書をご持参いただき、提出が必要です。
Step2手術
手術準備として、剃毛などを行います。局所麻酔をして手術を行います。
Step3ご帰宅
少し休みいただいたら、状態を確認し、お会計をすませたらご帰宅となります。
手術内容
麻酔
皮膚を切開する前に、陰嚢正中のシワ(縫線)に局所麻酔を、また精管を剥離する際に、精管周囲に局所麻酔を合計6ー7mlほど注入します。針を刺す痛みは、針が非常に細い特殊な針を用いるため、殆ど痛みを感じることはありません。
手術方法
陰嚢正中のシワ(縫線)に沿って1-2cm程度の小切開を1箇所行い、電気メスや専用の器具(精管鉗子)を用いて周囲の組織から剥離して精管を露出させます。精管の2箇所を糸で結紮した後に切断し、精管断端は再交通を防ぐために電気メスで焼灼します。出血がないことを確認し、傷を閉創します。術後の傷がよりきれいになるように2針の縫合を行います。概ね10日から2週間で自然に溶ける糸なので抜糸の必要はありません。
術後処置と経過
手術した部分の痛みはほとんどありませんが、睾丸や下腹部に弱い痛みが出ることがあります。
制限
シャワーは手術翌日から、バスタブの浸かる入浴は手術翌々日から可能になります。
手術1ヶ月後に受ける精液検査で精子が出ないことを確認するまでは避妊する必要があります。
精液検査
精液検査は、検査の手技や精度の問題で郵送で受けられません。
パイプカット手術の費用
80,000円(税別)
※手術費の他、診察料が含まれています。
※お薬代は別となりますのでご了承ください。
※お支払いは現金のみとなります。