医院名:医療法人社団永晃会木戸クリニック 
住所:〒359-1111 埼玉県所沢市緑町4丁目15−27 
電話番号:04-2929-6502

尿失禁・頻尿

尿失禁・頻尿について

このような症状でお困りの方へ

  • 起床から就寝までに8回以上、就寝中に2回以上トイレに行く。
  • くしゃみ・咳、重いものを持つ、立ち上がった時に尿漏れすることがある。
  • ジャンプ、階段を上がるなどで尿漏れすることがある。
  • スポーツで力を入れた拍子に尿漏れすることがある。
  • 急に強い尿意があってトイレに間に合わず、尿漏れしたことがある。
  • 自分の意思とは関係なく尿が漏れる。

尿失禁とは

尿失禁とは尿失禁とは、さまざまな原因によって起こります。膀胱は一定以上の尿がたまると脳にそれを伝え、尿意が起こります。尿意が起こってトイレに行き、準備ができると膀胱が収縮するなどして排尿します。こうした機能のどこかに問題が起きて、意志と関係なく尿が漏れてしまうのが尿失禁です。
40 歳以上の女性は4割以上が尿失禁を経験しているとされているほど多くみられる症状です。命に関わる症状ではありませんが、日常生活への大きなストレスになりますし、外出やスポーツを楽しめなくなるなどクオリティ・オブ・ライフを著しく低下させることがあります。尿失禁は適切なカウンセリングや治療を受けることでほとんどが改善できます。余計なストレスのない快適な生活のためにも、早めに泌尿器科専門医にご相談ください。

頻尿とは

排尿回数が過度に増えている状態が頻尿です。一般的に起床から就寝まで8回以上の排尿があると頻尿とされます。ただし、排尿回数には個人差が大きく、摂取した水分量や気温などにも大きく左右されます。そのため、「最近トイレに行く回数が増えた」と感じるようでしたら、お気軽にご相談ください。
頻尿になると、外出時には絶えずトイレの場所が気になります。また長時間中座せずに楽しみたいスポーツやコンサート、観劇、映画鑑賞なども億劫になり、旅行や外出、人付き合いが極端に減ってしまう方もいらっしゃいます。頻尿も適切な治療で改善できますので、クオリティ・オブ・ライフを保つためにもぜひお気軽にご相談ください。

尿失禁・頻尿の原因

尿失禁や頻尿は、尿をためておく蓄尿機能に問題があるケースと、尿を排出する排尿機能に問題があるケースに大きく分けられます。尿失禁と頻尿はそれぞれいくつかのタイプに分けられますので、タイプごとに原因をご紹介します。

尿失禁の原因

  1. 腹圧性尿失禁
    腹圧は、お腹にかかる圧力です。くしゃみや咳、重いものを持つなどでお腹に力が入った際に尿漏れが起こるタイプで、女性に多くなっています。膀胱など骨盤内の臓器は骨盤底筋群に支えられていて、尿道は括約筋が締め付けて漏れないようにしています。こうした筋肉が出産などでダメージを受けたり、加齢によって衰えると腹圧がかかった際に尿漏れを起こします。
  2. 切迫性尿失禁
    突然、強い尿意が起こってトイレまで間に合わずに尿漏れを起こすタイプです。これも女性の発症が多くなっています。膀胱の収縮活動をうまくコントロールできなくなって、膀胱に十分な尿がたまっていないのに尿意が起こってしまう過活動膀胱などによって起こります。
  3. 混合型尿失禁
    腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状を持っているタイプです。
  4. 溢流(いつりゅう)性尿失禁
    排尿後も膀胱に尿が残る残尿や、尿意があっても尿が出ない尿閉の状態があって、行き場を失った尿が少量ずつ溢れるように漏れてきます。原因疾患は男性だけがなる前立腺肥大症が多く、このタイプの尿失禁は男性に多くなっています。前立腺は尿道を囲むように存在しているため、排尿に関連した症状が出やすい病気です。
  5. 機能性尿失禁
    排尿機能は問題ないけど、身体がうまく動かせずにトイレまで間に合わない、認知症などでトイレの場所がわからなくなるなどによって尿漏れを起こす尿失禁です。尿失禁の治療ではなく、介護の内容や環境の整備などを再検討する必要があります。

頻尿の原因

  1. 過活動膀胱
    膀胱が過敏になって、十分な尿がまだたまっていない状態で尿意が起こるようになります。頻尿、急に強い尿意が起こって我慢が難しい尿意切迫感があり、トイレまで間に合わずに尿漏れを起こす切迫性尿失禁などを起こします。加齢やストレス、膀胱炎、前立腺肥大症といった原因だけでなく、脳や脊髄の疾患が原因になっている場合もあります。また、原因がわからないこともあります。
  2. 残尿
    排尿後に、膀胱に尿が残っている状態です。残った尿の量が多ければ、膀胱がすぐに尿でいっぱいになってしまい、次の尿意が短時間で起こることで、頻尿となります。前立腺肥大症で尿道が圧迫されて起こるケースが多く、他に膀胱炎などで膀胱が機能障害を起こして十分に収縮できなくなっていることもあります。
  3. 多飲多尿
    多飲は水を過剰に摂取することで、飲む量が増えるため、当然尿の量や回数も増えます。これにより頻尿が発生しています。1日の排尿量が3リットルを超えると一般的には多尿と判断されます。多飲多尿は糖尿病の症状として知られていますが、他にもストレスによる心因性多飲症、体内の水分調整機能に問題が起こっている尿崩症など、いろいろな可能性もあります。
  4. 心因性頻尿
    緊張やストレスで尿意を感じやすくなって起こる頻尿です。排尿機能には問題がありません。常にトイレのことか頭から離れず、何度もトイレに通ってしまいます。

ウロマスター 干渉低周波を使用した頻尿・尿失禁の治療機

膀胱排尿筋・骨盤底筋を干渉低周波によって刺激して、頻尿・尿失禁の治療を行うウロマスターという機能的電気刺激装置を用いた治療を行っています。
ウロマスターは、国内で唯一、頻尿や尿失禁治療の保険治療が認められている治療装置です。

特徴

  • 約70%の方に治療効果が認められるとされています。
  • 横になって専用粘着パッドを貼り、約20分間過ごすだけで治療できます。
  • 着衣のままで治療を受けられます。
  • 痛みがなく、副作用の心配もありません。
  • ご高齢の方や持病がある方でも受けられる安全性の高い治療法です。
  • マッサージ効果・血流促進・温熱効果があり、新陳代謝が亢進されます。
  • 緑内障や心臓病などがあって薬物療法が難しい方でも治療可能です。

干渉低周波治療法では、4000Hz帯の中周波を用います。これは皮膚表面における刺激抵抗が少なく、ビリビリする不快感がほとんどありません。4000Hz帯の中で、4020Hzと4000Hzという2つの異なる中周波電流を用い、それを体内で交差させるように流します。この位相差で生じた20Hzの低周波が神経や筋組織を刺激します。ウロマスターでは、10Hz、20Hz、50Hzの干渉低周波を用いて膀胱周辺の筋肉に働きかけ頻尿や尿失禁の治療を行います。

その他の治療法

薬物療法

薬物療法尿失禁や頻尿では、膀胱の異常な収縮を抑制する抗コリン薬、尿道を収縮させるβ受容体刺激薬が治療に用いられることが多くなっています。既往症によっては抗コリン薬の処方が適していない場合があるので、普段お薬を飲んでいる方は受診の際に必ずお薬手帳をお持ちください。
また、前立腺肥大症による頻尿や尿失禁が起こっている場合、抗コリン薬やβ受容体刺激薬は悪化を招く可能性がありますので、泌尿器専門医による慎重な処方が不可欠です。

行動療法

膀胱にためる尿量を少しずつ増やしていく膀胱訓練、骨盤底筋を鍛える体操などのトレーニングは地道に続けることで効果が期待できます。膀胱訓練は膀胱の機能障害よって起こっている異常な収縮を解消させるために役立ちます。また、女性は出産や加齢などにより膀胱などの臓器を支えている骨盤底筋群がゆるんで尿失禁や頻尿を起こすことが多いため、骨盤底筋体操で骨盤底筋を鍛えることが症状改善につながります。骨盤底筋体操は正しいやり方をマスターして毎日続けていくことが重要です。そのほか、ダイエットや飲水量の調節、飲水の種類の調節が非常に効果があることが分かっています。

その他

骨盤底筋に電気や磁気の刺激を与えて筋肉のゆるみを解消する治療法が用いられることもあります。電気や磁気による治療は、薬と違って既往症がある場合にも問題なく受けられます。また、尿道を人工素材のテープで支えて症状を解消する手術もあります。

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